美容クリニック看護師の研修は大変?未経験で入職した現役看護師が内容・期間を解説

「美容クリニックへ転職したいけれど、未経験でも研修についていける?」

「美容看護師の研修では何をするの?」

「施術を一人で担当できるようになるまで、どのくらいかかる?」

美容クリニックへの転職を考えている看護師の中には、このような不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

私自身も病院から美容クリニックへ転職したため、入職した当初は美容医療の知識がほとんどありませんでした。

さらに、最初に習得した脱毛では同期よりも遅れてしまい、入職してわずか2週間ほどで「美容看護師に向いていないのかも……」と落ち込んだ経験もあります。

それでも一つずつ知識や技術を身につけ、徐々に一人で患者様を担当できるようになりました。

この記事では、実際に美容未経験で入職した私の経験をもとに、

  • 美容クリニック看護師の研修期間
  • 研修で実際に学んだ内容
  • 一人で患者様を担当するまでの流れ
  • 美容未経験でつまずきやすいポイント
  • 研修中の勉強方法
  • 研修先を選ぶときに確認したいこと

について詳しく解説します。

※研修期間や教育方法、習得する施術などはクリニックによって異なります。この記事では、私が勤務しているクリニックでの経験をもとに紹介しています。


目次

美容クリニック看護師の研修期間はどのくらい?

私が勤務しているクリニックでは、研修期間は半年です。

ただし、「半年間研修を受ければ、すべての施術ができるようになる」という意味ではありません。

研修期間中に達成すべき項目数が決められており、脱毛に加えて、レーザー治療や外科手術などの各施術の中から最低3項目を習得するといった形で研修を進めていました。

どの施術から習得するかは、プリセプターの先輩と相談しながら、自分の習得状況や院内の状況などを踏まえて決めていきます。

美容クリニックにはたくさんの施術があるため、半年ですべてを覚えるわけではありません。

まずは基本となる施術を一つずつ習得し、独り立ちした後も新しい施術の勉強や練習を続けていくイメージです。


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美容未経験の私は脱毛研修からスタート

私が勤務しているクリニックでは、まず需要の多い脱毛から研修が始まりました。

「脱毛ならレーザーを当てるだけなのでは?」と思う方もいるかもしれませんが、実際に研修を受けてみると、覚えることは想像以上にたくさんありました。

脱毛研修で勉強したこと

私の場合、まず以下のような内容を学びました。

  • レーザーの仕組み(波長やターゲット)
  • 肌の構造や毛周期、毛根の仕組み
  • 禁忌事項(施術できない方の条件)
  • 治療注意者
  • 施術を避ける部位や出力調整に注意が必要なケース
  • 火傷・乾燥・凍傷・色素沈着・照射漏れなどの合併症
  • 硬毛化・日焼け・火傷などのトラブルが発生した場合の対応
  • 部分照射の境目や照射できない部位などの施術範囲
  • マーキング方法
  • 機械の使用方法・設定方法
  • 点検・清掃方法
  • エラーが起きたときの対応

単に機械を操作できればいいわけではありません。

患者様の肌状態を確認して、安全に施術できるか判断するための知識も必要になります。


一人で患者様を担当できるようになるまでの流れ

私が勤務しているクリニックでは、いきなり患者様へ施術することはありませんでした。

おおまかには、次のような順番で研修が進みます。

① マニュアルや動画で自己学習する

まずはマニュアルや動画を使って、施術の仕組みや注意点、機械の操作方法などを勉強します。

② 先輩看護師の施術を見学する

実際の施術を見ながら、患者様への声掛けや施術の進め方、機械の扱い方などを確認します。

③ 知識テストを受ける

自己学習した内容について知識テストを受け、必要な知識が身についているか確認します。

④ 先輩看護師による口頭チェック

テストに合格した後は、先輩看護師と知識確認を行います。

暗記しているだけではなく、「このような場合はどうする?」といった内容にも答えられるよう準備していました。

⑤ 人形で練習する

知識が確認できたら、人形などを使って機械の操作や照射方法を練習します。

⑥ スタッフ同士で練習する

次に、スタッフへ実際に施術しながら練習します。

機械の操作だけではなく、声掛けや施術の流れなども含めて確認してもらいます。

⑦ 先輩の見守りのもと患者様へ施術する

練習を重ねた後、先輩看護師に見てもらいながら患者様を担当します。

⑧ 合格後、一人で患者様を担当する

チェックに合格すると、ようやく一人で施術を担当できるようになります。

ただし、独り立ちした直後は完全に一人というわけではなく、数回は機械の設定や患者様の肌状態について先輩看護師に確認してもらっていました。

私の勤務先では、先輩看護師の中でもチェッカーとして認定された看護師が確認を行い、できるだけ統一された基準で合否を判断する仕組みになっています。


脱毛だけでも習得には時間がかかった

脱毛の場合、部位ごとにチェック項目や設定が異なるため、私の勤務しているクリニックでは、各部位ごとに合格をもらう必要がありました。

そのため、一つの機械を使えるようになるまでにも1か月以上かかりました。

さらに、脱毛機が2種類あれば、それぞれで照射方法や設定、スピードなどが異なるため、別の機械を習得するためにさらに時間が必要になります。

一つの施術を覚えたら研修終了というわけではありません。

脱毛の施術を患者様へ行いながら、空いた時間を使って別のレーザー治療などについて勉強します。

知識テストを受け、先輩看護師との知識確認、人形練習、スタッフ練習、患者様への施術……と、少しずつできることを増やしていきました。

同時に、処置や外科手術の介助について勉強を進めることもありました。

そのため、美容看護師は独り立ちしたら勉強が終わる仕事ではなく、働きながら少しずつ対応できる施術を増やしていく仕事だと感じています。


入職2週間で「美容看護師に向いていないかも」と思った

私が研修中に一番つらかったのは、入職して2週間ほど経った頃です。

脱毛研修では、最初に「脇」の照射を練習しました。

一見簡単そうに思えるかもしれませんが、私は照射をまっすぐ進めることがなかなかできませんでした。

そんなとき、先輩看護師から、

「まだ脇の習得できていないの?」

と言われたことがあります。

その一言で、初めて「私は同期より遅れているんだ」とはっきり認識しました。

周りが少しずつ先へ進んでいく中、自分だけ同じところでつまずいているように感じ、

「私には向いていないのかもしれない」

「転職したばかりだけど辞めた方がいいのかな」

と落ち込みました。

今振り返ると、入職してまだ2週間です。

美容医療未経験で、今まで扱ったことのない機械を使っているのですから、最初から上手にできなくても当然だったと思います。

しかし新人の頃は周囲と比べてしまい、少しの遅れでもとても大きな差に感じていました。


美容看護師の研修は同期と比べすぎないことも大切

照射には、知識だけではなくスピード感やリズム、均等に照射する感覚なども必要です。

そのため、同じ日に入職した同期でも習得スピードには個人差があります。

私自身、脱毛の時点でつまずき、焦りや劣等感を感じました。

しかし、最初は時間がかかったとしても、経験を重ねることで少しずつできるようになります。

また、すべての施術が同じように苦手とは限りません。

働いていく中で、自分が得意な施術や分野が見つかることもあります。

同期より遅れているからといって、すぐに「美容看護師に向いていない」と判断する必要はないと思います。

大切なのは、周囲と比べることよりも「昨日の自分より何ができるようになったか」を一つずつ確認していくことです。


研修中に私が意識していた5つのこと

研修中は、ただ教えてもらうのを待つのではなく、自分から学ぶ姿勢も大切だと感じました。

私が意識していたのは、次の5つです。

① いつまでに何をできるようにするか目標を決める

プリセプターや先輩看護師と相談し、「いつまでにどこまでできるようになりたいか」を決めます。

ゴールが分かると、そのために何を勉強すればいいのかも明確になります。

② その日の目標をリーダーに伝える

その日の勤務で、

「今日はこの施術を見学したい」

「ここを練習したい」

「この部分を確認してほしい」

など、自分が何をしたいのかを伝えるようにしていました。

③ 指摘されたことはメモする

同じことを何度も指摘されないよう、教えてもらったことはメモしていました。

④ その日のうちに振り返る

分からなかったことや苦手だった部分をそのままにせず、振り返って次の課題を明確にします。

疑問があれば先輩に確認し、次回までに解決するよう意識していました。

⑤ 先輩の施術を見て良いところを取り入れる

施術が上手な先輩の動きや声掛けを見ることも、とても勉強になりました。

マニュアルだけでは分からない部分は、実際の施術を見ながら学んでいきました。


研修中は自宅でも勉強する?残業はある?

「美容クリニックへ転職したら、毎日仕事が終わってから勉強しないといけないの?」

と心配する方もいるかもしれません。

これはクリニックによって異なりますが、私が勤務しているクリニックでは、研修中も基本的に残業して勉強するという働き方ではありませんでした。

最近では、勤務時間内に十分な勉強時間を確保できない場合のために勉強休暇が設けられたり、勤務時間より早く出勤して勉強できる時間を確保してもらえたりするなど、持ち帰りの仕事を減らすための工夫もされています。

私が新人だった頃は、クリニックにいる間に先輩から教えてもらったポイントをメモし、自宅へ帰ってからその内容を見直していました。

次のチェックで答えられるように復習する程度の自己学習はしていましたが、病院勤務時代のように仕事そのものを自宅へ持ち帰るという感覚とは少し違いました。

ただし、研修制度や勉強時間の扱いはクリニックによって異なるため、転職前に確認しておくことをおすすめします。


美容未経験なら教育制度が整ったクリニックがおすすめ

私が美容未経験から実際に働いてみて、クリニック選びで特に大切だと感じるのが、

「教育制度が整っているか」

という点です。

美容クリニックでは、病院とは違う知識や技術を一から覚える必要があります。

どれだけ病院で看護師経験があっても、美容医療の施術や機械について最初から知っているわけではありません。

そのため、

  • 研修期間が設定されているか
  • マニュアルや動画などの教材があるか
  • プリセプターなど相談できる先輩がいるか
  • 技術チェックの基準が決められているか
  • 勤務時間内に勉強や練習をする時間があるか
  • 独り立ちまでどのような流れで進むのか

などは、転職前に確認しておくと安心です。

特に美容未経験で不安が大きい方は、最初は教育制度の整った大手美容クリニックなども選択肢の一つだと思います。


研修についていけない=美容看護師に向いていない、ではない

私自身、入職して2週間ほどでつまずき、「向いていないかもしれない」と思いました。

それでも辞めずに続け、少しずつできる施術を増やしていきました。

今振り返ると、美容看護師に「向いているか・向いていないか」だけで判断するよりも、

  • 指摘されたことを素直に受け入れる
  • 分からないことをそのままにしない
  • 周囲に助けを求める
  • 教えてもらったことに感謝する
  • 前向きに努力を続ける

ことの方が大切だったと感じています。

最初から何でもできる人はいません。

同期より習得に時間がかかったとしても、それだけで美容看護師を諦めてしまうのはもったいないです。

「向いていないかも……」と思ったときこそ、一人で抱え込まず、プリセプターや同期、周囲の先輩に相談してみてください。


美容クリニック看護師の研修に関するよくある質問

美容未経験でも研修についていけますか?

美容未経験から入職する看護師もいます。

私自身も美容医療の知識がほとんどない状態からスタートしました。

ただし、病院とは違う知識や技術を学ぶ必要があるため、研修制度が整っているクリニックを選ぶことや、自分から学ぶ姿勢を持つことは大切だと思います。

研修期間はどのくらいですか?

研修期間はクリニックによって異なります。

私が勤務しているクリニックでは半年でした。

ただし、半年ですべての施術を習得するわけではなく、研修終了後も新しい施術を少しずつ習得していきました。

一人で施術できるまでどのくらいかかりましたか?

施術や機械によって異なります。

脱毛の場合、部位ごとにチェック項目や設定が異なるため、私の勤務しているクリニックでは、各部位ごとに合格をもらう必要がありました。

一つの機械を習得するだけでも1か月以上かかり、機械が変われば照射方法や設定、スピードなども異なるため、さらに練習が必要でした。

ただし、習得にかかる期間には個人差があるため、「1か月でできなければ遅い」ということではありません。

研修期間中に必要な項目を習得できなかったらどうなりますか?

私の勤務しているクリニックでは、研修期間中に必須となっている項目は、通常であれば十分に達成を目指せる内容になっています。

もちろん習得するスピードには個人差があるため、予定どおりに進まなかった場合には、状況によって研修期間が延びることもあります。

ただ、研修期間中に必要な項目をすぐに習得できなかったからといって、それだけを理由に解雇になるケースは、私が働いてきた中ではめったにないように感じます。

勤務態度や出勤状況など、技術の習得以外の要因によって状況が変わる可能性はありますが、実際には「研修についていけない」「自分には向いていない」と感じて、自ら退職してしまうケースの方が圧倒的に多い印象です。

私自身も入職して2週間ほどで脱毛の研修につまずき、「向いていないのかもしれない」と思ったことがありました。

しかし、最初は時間がかかっても、指摘されたところを一つずつ改善しながら練習を続けることで、できることは増えていきます。

同期より習得が遅れていたり、一度でチェックに合格できなかったりしても、それだけで「美容看護師に向いていない」と決めつける必要はないと思います。

※研修期間や評価方法、雇用に関する基準はクリニックによって異なります。応募先・勤務先の規定を確認してください。

病棟経験しかなくても大丈夫ですか?

美容医療が未経験であれば、新しく覚えることはたくさんあります。

一方で、病棟で培った観察力や患者様とのコミュニケーション、安全に配慮する姿勢などは美容クリニックでも活かせます。

美容未経験から転職することについて詳しく知りたい方は、こちらの記事も参考にしてください。

▶ 未経験から美容クリニック看護師になれる?現役看護師が本音で解説


まとめ|研修でつまずいても焦らず一つずつ習得しよう

美容クリニックへ転職すると、病院とは異なる知識や技術をたくさん学ぶことになります。

私自身も美容未経験で入職し、最初の脱毛研修からつまずきました。

入職して2週間ほどで同期より遅れていることに気づき、「向いていないかもしれない」と悩んだこともあります。

それでも、一つずつ勉強して練習を重ねることで、少しずつ患者様を一人で担当できるようになりました。

美容看護師の研修で大切なのは、最初から完璧にできることではないと思います。

分からないことを確認し、指摘されたことを改善しながら、少しずつできることを増やしていくことが大切です。

これから美容クリニックへの転職を考えている方は、給与や待遇だけではなく「どのような教育制度があるのか」もぜひ確認してみてください。

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