「美容クリニックへ転職したいけれど、妊娠・出産しても働き続けられる?」
「美容クリニック看護師も産休・育休を取れる?」
「育休から復帰した後、本当に仕事と子育てを両立できる?」
これから結婚や出産を考えている看護師さんの中には、このような不安を感じている方もいるのではないでしょうか。
私自身、病院から美容クリニックへ転職した後に妊娠・出産を経験し、産休・育休を取得しました。
その後は育休から復帰し、現在も時短勤務を利用しながら働いています。
実際に経験してみると、美容クリニックには妊娠・出産後も働き続けやすいと感じる部分がある一方で、
- 妊娠中は担当できない施術がある
- 立ち仕事が続くとつらいことがある
- 育休復帰後は保育園のお迎えとの調整が必要
- 土日勤務では家族の協力が必要になる
など、転職前にはあまり考えていなかったこともありました。
この記事では、実際に美容クリニックで働きながら妊娠・出産を経験した私が、
- 妊娠をいつ職場へ報告したのか
- 妊娠中の仕事内容
- 妊娠中に大変だったこと
- 産休・育休を取得したときの流れ
- 育休復帰時の勤務先や勤務時間の調整
- 復帰後に感じたメリットと大変さ
について、実体験をもとに紹介します。
※産休・育休制度や勤務条件は、雇用形態や勤務先などによって異なります。この記事では私自身の経験を中心に紹介しています。制度を利用する際は、勤務先や厚生労働省などの最新情報をご確認ください。
- 1 美容クリニック看護師も産休・育休を取得できる?
- 2 転職してすぐ妊娠した場合はどうなる?
- 3 妊娠が分かったら美容クリニックにはいつ報告する?
- 4 妊娠すると美容クリニック看護師の仕事内容は変わる?
- 5 妊婦だから働きにくいと感じることはあった?
- 6 妊娠中に美容クリニックで働いて大変だったこと
- 7 私が美容クリニックで取得した産休・育休
- 8 育休復帰前は勤務店舗と勤務時間を調整した
- 9 育休復帰前に不安だった3つのこと
- 10 美容クリニックは出産後も働きやすい?
- 11 2025年10月から育児期の働き方に関する制度も変わっています
- 12 美容クリニック転職前に産休・育休について確認したいこと
- 13 まとめ|産休・育休だけでなく「復帰後」まで確認して転職しよう
美容クリニック看護師も産休・育休を取得できる?
美容クリニックで働く看護師も、要件を満たせば産休・育休を取得することができます。
現在、育児休業は原則として1歳未満の子どもを養育する労働者が利用でき、一定の要件を満たした場合には延長できる制度があります。
私自身も、美容クリニックへ転職してから妊娠・出産し、産休・育休を取得しました。
ただし、ここで注意したいのが、
「美容クリニックなら、どこでも同じ条件で産休・育休を取れるわけではない」
ということです。
法律上の制度とは別に、実際の手続きや復帰後の勤務条件などは勤務先によって異なります。
これから妊娠・出産も考えながら美容クリニックへの転職を検討している方は、産休・育休を取得できるかだけではなく、
- 育休取得の実績
- 復帰後の時短勤務制度
- 時短勤務を利用できる期間
- 店舗異動ができるか
- 子育て中のスタッフがどのくらいいるか
なども確認しておくことをおすすめします。
転職してすぐ妊娠した場合はどうなる?
これは、これから妊娠・出産を考えている方にとって気になるところだと思います。
私が研修を受けていた頃にも、入職時点ですでに妊娠しているスタッフがいました。
当時の勤務先では研修期間などの関係もあり、そのスタッフは産後に一度復帰した後、必要な期間を経てから再び育児休業を取得するなど、とても大変そうだったことを覚えています。
ただし、育児休業の取得要件は法改正などによって変わることがあります。
そのため、
「入職して○か月経たなければ絶対に育休を取れない」
と考えるのではなく、転職時点の制度や勤務先の就業規則を確認することが大切です。
私自身の経験からは、妊娠前にある程度の施術を経験していた方が、復帰後再度技術習得する際にも勉強時間が少なくて済むため、家庭との両立がしやすく感じていました。
家庭と仕事との両立は想像している以上に大変です。
復帰当初は子供もお昼寝や保育園のリズムに慣れず、夜間に何度か起きたり、朝の支度に時間がかかったり。
自分も家事が残っているのに子供の寝かしつけで寝落ちしてしまったりして、仕事のことを考える余裕はなかなかありません。
もし、妊娠・出産の時期をある程度計画できるのであれば、転職して仕事や職場環境に慣れてから妊活を始める方が、身体的にも精神的にも余裕を持ちやすいのではないかと感じています。
妊娠が分かったら美容クリニックにはいつ報告する?
私の場合は、妊娠検査薬で妊娠が分かった段階で、念のため役職者へ報告しました。
一般的には病院を受診し、妊娠を確認してから職場へ報告するスタッフが多い印象でした。
それでも私が早めに伝えたのには理由があります。
美容クリニックでは、妊娠すると担当できない施術や業務があるからです。
病院を受診するまでの間も、その日のリーダーへ妊娠している可能性が高いことを伝え、妊娠中には担当できない施術から外してもらうようお願いしていました。
妊娠報告のタイミングに絶対的な正解があるわけではありませんが、美容クリニックでは扱う機器や薬剤、麻酔などによって業務上の配慮が必要になる場合があります。
一人目の妊娠ということもあり、妊娠初期は特に不安が大きかったため、念のため早めに上司へ相談し、妊娠中は担当できない業務から外してもらっていました。
そのため、自分が担当している業務を確認したうえで、心配であれば早めに上司へ相談することも大切だと思います。
妊娠すると美容クリニック看護師の仕事内容は変わる?
私の場合、妊娠してから担当できる仕事が一部変わりました。
特に大きかったのが、笑気麻酔を使用する業務を担当しなくなったことです。
そのため、笑気麻酔を使用することの多いオペには基本的に入らなくなりました。
ほかにも、勤務先のルールにより妊娠中は担当できない施術や介助があったため、それらを避けながら、
- 脱毛
- レーザー施術
- 妊娠中でも担当できる処置や施術
などを中心に担当していました。
妊娠中にどの業務を担当できるかについては、勤務先で使用している機器や薬剤、院内ルールなどによって異なるため、必ず勤務先で確認してください。
妊婦だから働きにくいと感じることはあった?
以前は、妊娠中のスタッフへの配慮について、スタッフによって差があると感じることもありました。
しかし最近では、職場でもマタニティハラスメントなどについての教育が行われるようになり、私自身は妊娠していることを理由に不当な扱いを受けたと感じることはありませんでした。
美容クリニックは比較的若い女性スタッフが多く、自分自身も今後妊娠・出産する可能性があるためか、むしろ体調を気遣ってくれるスタッフが多い印象でした。
もちろん職場環境はクリニックによって異なりますが、妊娠中に無理をしないためにも、体調や担当できない業務について周囲と共有することは大切だと思います。
妊娠中に美容クリニックで働いて大変だったこと
妊娠中も働き続ける中で、私が特に大変だと感じたのはつわりと立ち仕事でした。
長時間の施術中につわりで気分が悪くなる
全身脱毛などでは、一人の患者様を長時間担当することがあります。
私もつわりの時期に、施術中に気持ちが悪くなり、途中でトイレへ行って吐いてしまったことがありました。
また、短時間の施術が続く日は次々と患者様を担当するため、なかなかトイレへ行けないこともありました。
妊娠中は体調が急に変化することもあるため、普段は問題なくこなせていたスケジュールでもつらく感じることがあります。
立ち仕事や重い機器を使う施術がつらいことも
美容クリニック看護師の仕事は、意外と体力を使います。
脱毛では長時間立ったまま施術することがありますし、レーザー施術の中には機器を持ちながら行うものもあります。
妊娠中は普段より疲れやすく、こうした仕事を負担に感じることもありました。
人員が少ない日や予約が多い日は、昼休憩以外に座って休めるタイミングがほとんどないこともあります。
「美容クリニック=病院より身体的に楽」
とは一概には言えないと、妊娠して改めて感じました。
体調によっては母健連絡カードを利用できる
妊娠中、体調に不安がある場合には医師へ相談することも大切です。
厚生労働省では「母性健康管理指導事項連絡カード(母健連絡カード)」が用意されています。
主治医などから通勤緩和、休憩、勤務時間、作業の制限などについて指導を受けた場合、その内容を勤務先へ伝えるために利用できます。
カードが提出された場合、事業主は記載内容に応じた適切な措置を講じる必要があります。
私の職場でも、必要があれば医師へ相談して母健連絡カードを提出し、その内容に応じて対応してもらうことができます。
つわりなどで仕事を続けることが難しいと感じたときは、無理をするのではなく、まず主治医や勤務先へ相談することをおすすめします。
私が美容クリニックで取得した産休・育休
私の場合、産休に入った後、約1年間育児休業を取得しました。
育児休業は原則として子どもが1歳になるまで取得でき、保育所等に入れないなど一定の事情がある場合には延長できる制度があります。
私の場合も、保育園の入園状況を確認しながら復帰時期を考えました。
地域によっては年度途中より4月入園の方が入りやすい場合もあるため、保育園の申し込み時期と職場復帰のタイミングを早めに確認しておくことをおすすめします。
なお、2025年4月からは、保育所等に入れなかったことを理由に育児休業給付金の支給対象期間を延長する場合の手続きが変更されています。
保育所等の利用申し込みが、速やかな職場復帰のために行われたものと認められることなどが必要になっています。
これから取得する方は、私の経験だけを参考にするのではなく、必ず最新の制度を確認してください。
育休復帰前は勤務店舗と勤務時間を調整した
私の場合、育休復帰後は産休前とは別の店舗で勤務することになりました。
理由は、以前勤務していた店舗では、勤務終了後に保育園のお迎えへ行くのが難しかったからです。
復帰前に会社の手続きに沿って連絡し、
- 復帰を希望する店舗
- 勤務できる時間
- 保育園のお迎え
などを踏まえて調整してもらいました。
その結果、自宅から比較的通いやすい店舗へ異動して復帰することになりました。
複数の店舗があるクリニックの場合、このように生活環境に合わせて店舗を変更できる可能性があることは、子育てをしながら働くうえで大きなメリットだと感じました。
ただし、必ず希望する店舗へ異動できるとは限らないため、復帰前に勤務先へ確認することをおすすめします。
育休復帰前に不安だった3つのこと
育休から復帰するとき、私が特に不安だったのは次の3つでした。
①仕事と育児を両立できるか
子どものお迎えに間に合うのか、急な発熱があったときにどうするのかなど、実際に働き始めるまで分からないことがたくさんありました。
②家族との時間を確保できるか
美容クリニックは土日も診療していることが多いため、夫と休日が合わないことがあります。
復帰後も家族で過ごす時間を確保できるのか不安でした。
③新しい職場になじめるか
私は復帰と同時に勤務店舗が変わったため、育休によるブランクだけでなく、新しいスタッフや職場環境になじめるかという不安もありました。
実際に復帰してみると、少しずつ仕事の感覚を取り戻すことができましたが、育休復帰は単に「仕事へ戻る」だけではありません。
保育園・勤務時間・通勤・家族の協力まで含めて考えておくことが大切だと感じています。
美容クリニックは出産後も働きやすい?
実際に産休・育休を取得して復帰した私の結論は、
「美容クリニックだから子育てしやすい」とは一概には言えない
です。
私の場合、時短勤務中でも勤務開始時間が比較的遅いため、朝は余裕を持ちやすいというメリットがあります。
また、
- 夜勤がない
- 給与面にメリットを感じる
- 美容について学べる
- 平日休みには自分の時間を作りやすい
など、病院勤務とは違った良さも感じています。
一方で、私の勤務先では土日に休みを取るためには希望休や有給休暇などを利用する必要があるため、夫の協力が欠かせません。
また、時短勤務が終了した後の勤務時間を考えると、保育園のお迎えを自分一人で担当することが難しくなるという問題もあります。
そのため私は、
時短勤務を利用できる間は続けたいと思える職場
だと感じています。
ただ、子どもが成長した後まで同じ働き方を続けられるかについては、現在も考えているところです。
2025年10月から育児期の働き方に関する制度も変わっています
現在は育児・介護休業法が改正され、3歳から小学校就学前の子どもを養育する労働者について、事業主は「始業時刻等の変更」「テレワーク等」「養育両立支援休暇」「短時間勤務制度」など5つの選択肢から2つ以上の措置を用意する必要があり、対象となる労働者は事業主が用意した措置の中から1つを選択して利用できる仕組みになっています。
そのため、これから美容クリニックへ転職する方は、
「時短勤務が何歳まで使えるか」だけを見るのではなく、3歳以降に勤務先がどの制度を導入しているのか
まで確認してみることをおすすめします。
美容クリニック転職前に産休・育休について確認したいこと
これから結婚・妊娠・出産を考えている看護師さんであれば、転職前に次のような点を確認しておくと安心です。
- 産休・育休の取得実績
- 育休から復帰したスタッフがいるか
- 復帰後に時短勤務を利用できるか
- 時短勤務を利用できる期間
- 3歳以降に利用できる両立支援制度
- 子育て中のスタッフがどのくらいいるか
- 店舗異動が可能か
- 土日祝日の勤務
- 子どもの急な体調不良への対応
特に大切だと思うのは、
「育休を取れるか」だけではなく「育休から復帰した後も働き続けられるか」
を見ることです。
制度があっても、自分の生活と勤務時間が合わなければ、長く働き続けることが難しくなる場合があります。
まとめ|産休・育休だけでなく「復帰後」まで確認して転職しよう
私は美容クリニックへ転職した後に妊娠・出産し、産休・育休を取得して職場へ復帰しました。
妊娠中は担当できない施術があったり、つわりや立ち仕事をつらく感じたりすることもありました。
一方で、周囲に配慮してもらいながら仕事を続け、産休・育休を経て復帰することができました。
実際に経験して感じるのは、
産休・育休を取得できることと、子どもを育てながら長く働き続けられることは別
ということです。
これから美容クリニックへ転職する方で、将来的に妊娠・出産も考えているのであれば、
「産休・育休はありますか?」
だけではなく、
「育休復帰後はどのような働き方ができるのか?」
まで確認しておくことをおすすめします。
私自身も現在、時短勤務を利用しながら美容クリニックで働いています。
実際の勤務時間や保育園のお迎え、子どもの発熱、土日勤務、家族との時間、時短勤務終了後の悩みについては、こちらの記事で詳しく紹介しています。