「美容クリニック看護師は夜勤がないから、子育てと両立しやすそう」
「子どもが生まれても美容看護師を続けられる?」
「病院と美容クリニックなら、どちらがママ看護師には働きやすい?」
美容クリニックへの転職を考えている看護師さんの中には、このような疑問を持っている方もいるのではないでしょうか。
私自身、病院から美容クリニックへ転職し、その後、育休から復帰して時短勤務をしながら子育てと仕事を両立してきました。
実際に経験して感じるのは、
「美容クリニック=子育てしやすい」とは一概にはいえない
ということです。
夜勤がなく、残業や持ち帰りの仕事が少ないことは、私にとって大きなメリットでした。
一方で、
- 土日祝に休みにくい
- GW・お盆・年末年始などが繁忙期になりやすい
- 時短勤務終了後のお迎えが難しい
- 家族の協力が必要になることがある
など、子どもが生まれてから初めて気づいた大変さもあります。
この記事では、実際に育休から復帰して美容クリニックで働いてきた私の経験をもとに、
- 実際の時短勤務
- 保育園のお迎え
- 子どもが発熱したとき
- 土日・大型連休の働き方
- 子育てと両立して感じたメリット・デメリット
- 転職前に確認しておきたいこと
について紹介します。
※勤務時間や休暇制度、時短勤務、休日などの条件はクリニックによって異なります。この記事では、私自身が勤務する中で経験したことを中心に紹介しています。
美容クリニック看護師は子育てと両立できる?
結論からいうと、
子どもが小さいうちは両立しやすいと感じる部分がある一方、子どもが成長した後まで考えると、家族の協力や勤務先の制度によって大きく変わる
と感じています。
美容クリニックには基本的に夜勤がありません。
病院勤務時代に夜勤を経験していた私にとって、夜に家にいられることは大きなメリットでした。
また、私の勤務先では育休復帰後に時短勤務を利用することができました。
しかし、実際に子育てをしながら働いてみると、夜勤の有無だけでは判断できない部分もたくさんありました。
特に、
「何時まで働くのか」
「土日にどれくらい休めるのか」
「時短勤務はいつまで利用できるのか」
「子どもの急な発熱に対応できるのか」
「時短勤務が終わった後も続けられるのか」
などは、転職前に確認しておいた方がよいと思います。
育休復帰後の私の働き方|10時〜17時の時短勤務
私の場合、育休復帰後は時短勤務を利用し、
10:00〜17:00
で勤務しています。
勤務先では、通常勤務から最大2時間まで短縮して申請することができます。
子どもが通っているこども園は18時から延長保育になり、最長19時まで預けることが可能です。
私はできるだけ延長保育になる前に迎えに行きたいので、17時に仕事を終え、18時までにお迎えに行く生活をしています。
時短勤務を利用している現在は、この働き方で仕事とお迎えを両立できています。
また、美容クリニックは朝の診療開始時間が比較的遅いところもあります。
私の勤務先も朝の時間に比較的余裕を持ちやすく、子どもが小さい時期にはメリットだと感じています。
さらに、私の場合は出勤時間が朝の通勤ラッシュのピークと重なりにくかったため、二人目を妊娠していたときには、電車通勤でも座れることが多く助かりました。
もちろん通勤状況は勤務時間や住んでいる地域、利用する路線などによって異なりますが、朝の通勤ラッシュを避けやすかったことも、私にとってはメリットの一つでした。
美容看護師が子育てと両立しやすいと感じた5つのこと
① 夜勤がない
私が美容クリニックに転職して大きく変わったことの一つが、夜勤がなくなったことです。
病院勤務時代は夜勤がありましたが、美容クリニックへ転職してからは基本的に日勤のみになりました。
子どもが生まれてからは、夜に家にいられることのありがたさをより感じるようになりました。
もちろん、勤務時間はクリニックによって異なります。
しかし、夜勤がない働き方を希望する看護師さんにとって、美容クリニックは選択肢の一つになると思います。
② 残業が比較的少ない
私の場合、病院勤務時代と比べると残業も少なくなりました。
美容クリニックでも予約状況や施術内容によって忙しい日はあります。
予定より施術に時間がかかったり、患者様への対応が長引いたりすることもあります。
それでも、時短勤務中はお迎えの時間などもあるため、残業にならないように配慮してもらえており、ほとんど残業することがなく、子育てをするうえで助かっています。
ただし、残業時間や勤務体制についてもクリニックによって大きく異なるため、転職前に確認しておくことをおすすめします。
③ 自宅へ持ち帰る仕事がほとんどない
これは私にとって大きなメリットでした。
病院勤務時代は、事例検討や発表、教育関係など、自宅でも仕事について考えたり準備したりすることがありました。
美容クリニックでは新しい施術や薬剤について勉強する必要はありますが、ある程度技術習得をすると自宅に帰ってからの自己学習もほとんどせずに済むので、私の場合は通勤時間に予習・復習する程度で自宅に帰ってからは育児に専念できました。
④ 朝の時間に余裕を持ちやすい
私の勤務先では10時から勤務が始まるため、病院勤務と比べると朝は比較的ゆっくりです。
子どもがいると、
「着替えたくない」
「ご飯を食べてくれない」
「出発直前にトイレに行きたい」
など、予定通りに進まないこともあります。
そのため、朝の時間に余裕を持ちやすいことも助かっています。
⑤ 平日休みに自分の時間を作れる
美容クリニックでは土日祝も診療していることが多いため、その分平日が休みになることがあります。
子どもがこども園に行っている平日に休みがあると、自分の時間を作れることもあります。
病院や美容院へ行ったり、用事を済ませたり、一人でゆっくりしたり。
普段十分にできない掃除や家事に専念できたり、習い事に連れていく日を取れたりもします。
子育て中は自分だけの時間を作ることが難しいので、働いているからこそのメリットだと感じています。
ただし、その反面、家族全員の休日が合いにくくなるというデメリットもあります。
子育てしながら美容看護師をしていて大変さを感じること
① 土日に家族と休みが合わない
美容クリニックは土日も診療していることが多いため、毎週土日が休みになるとは限りません。
私の勤務先では希望休を出せる日数に限りがあり、さらに有給を使って休む場合も、他のスタッフとの調整が必要でした。
そのため、私が仕事の日は夫に子どもを見てもらう必要がありました。
定休日があるクリニックの場合も、定休日が平日であれば、土日は家族に子どもを見てもらう必要が出てきます。
夫婦ともに土日休みであれば問題になりにくい部分ですが、
夫は土日休み、自分はシフト勤務
となると、家族全員で過ごせる休日は思っていた以上に少なくなります。
病棟勤務でも同じでは?と感じる方もいるかと思いますが、病院によっては保育園が休みの日曜日は休みを取らせてもらえたりと融通が利くところも多いようです。
ですが、美容クリニックではそもそものスタッフ数が少なく、土日の方が忙しいところも多いです。
もちろん他のスタッフも土日の休み希望を出したいため、私の勤務しているクリニックでは子育て中であっても土日の休み希望は外のスタッフと同様に設定されています。
そのため、出産後も長く美容クリニックで働き続けたいと考えている場合には事前に制度を確認しておく方が無難です。
② GW・お盆・年末年始に連休を取りにくい
美容クリニックでは、一般的な会社員が休みになる時期が忙しくなることがあります。
私の夫は会社員なので、GW・お盆・年末年始には長期休暇があります。
しかし、私は同じ期間に連休を取ることが難しく、帰省するときには、
夫と子どもたちだけ先に実家へ帰省して、私は仕事が終わってから後から合流する
ようにしています。
実家までは新幹線でも2〜3時間、車なら7時間ほどかかります。
家族が別々に移動すると交通費も余計にかかりますし、一緒に過ごせる時間も短くなります。
独身の頃にはそれほど気にならなかった土日や大型連休の勤務も、子どもが生まれてからは感じ方が大きく変わりました。
③ 子どもの発熱で急に休むことがある
子育てをしながら働いていると避けられないのが、子どもの急な発熱や体調不良です。
私の勤務先では、子どもが発熱した場合も自分自身の体調不良と同じように職場へ連絡し、後から有給休暇を申請することができました。
子の看護等休暇の制度もありますが、私の勤務先では無給で、皆勤手当にも影響があるので、基本的には有給休暇を使うスタッフが多い印象があります。
有給は「土日に家族で休むために有給を残しておきたい」
という気持ちもあり、子どもの体調不良で有給を使うたびに残りの日数を気にしていました。
勤務年数が長くなるにつれて有給休暇の日数も増えますが、家族との休日を確保するためにも、夫とも休みを調整しながら有給を使いつつ調整するようにしています。
なお、現在の「子の看護等休暇」は、小学3年生修了までの子について、原則として子ども1人なら年5日、2人以上なら年10日まで取得でき、時間単位でも取得できます。2025年4月から対象年齢や取得理由が拡大されています。
※子の看護等休暇が有給になるか無給になるかなど、給与の取り扱いについては勤務先の就業規則を確認してください。
私が現在悩んでいるのは「時短勤務が終わったあとの働き方」
現在、私が子育てと仕事を両立するうえで悩んでいるのが、時短勤務が終わったあとの働き方です。
私の勤務先では、時短勤務を利用できる期間が子どもが3歳になる前日までとなっています。
現在は時短勤務を利用しているため、17時に仕事を終え、18時までにこども園へ迎えに行くことができています。
しかし、時短勤務が終了してフルタイムに戻ると、勤務先によっては19時まで、9時開院のクリニックでも18時までの勤務になります。
子どもが通っているこども園では18時から延長保育となり、最長19時まで預けることはできますが、勤務終了後の移動時間まで考えると、自分一人でお迎えまで担当することが難しくなります。
そのため、今後も正社員として美容クリニックで働き続けるのであれば、夫など家族の協力が必要になります。
実際に私の周りでも、子どもの成長に合わせてパート勤務へ変更するスタッフもいました。
一方で、勤務時間や家庭との両立など、希望する条件が合わずに辞めてしまうスタッフも多くいます。
私の周囲では、子どもが大きくなってからも同じ働き方を続けているスタッフはそれほど多くありませんでした。
私自身も現在、
「このまま正社員として働き続けるのか」
「夫や家族(祖父母など)の協力がどこまで得られるのか」
「転職すべきか」
など、今後の働き方について考えているところです。
美容クリニックへの転職を考えている方の中には、これから結婚や出産を考えている方もいると思います。
そのため、転職するときには今の働きやすさだけではなく、
「子どもが成長して時短勤務が利用できなくなったあとも続けられるか」
という視点で勤務時間や制度を確認しておくことも大切だと感じています。
3歳以降も利用できる育児支援制度が拡充されています
現在、3歳未満の子を養育する一定の労働者に対しては、事業主に短時間勤務制度を設けることが義務づけられています。
さらに2025年10月からは、3歳から小学校就学前の子を養育する労働者に対しても、事業主は「始業時刻の変更」「テレワーク等」「養育両立支援休暇」「短時間勤務制度」など5つの中から2つ以上の措置を用意する必要があり、対象となる労働者はその中から1つを選んで利用できます。
そのため、これから転職する方は、法律上の制度だけでなく、応募するクリニックが実際にどの制度を導入しているのかまで確認することが大切です。
病院と美容クリニック、子育てしやすいのはどっち?
私は病院と美容クリニックの両方で勤務した経験がありますが、子育てをしながら働いた経験があるのは美容クリニックです。
その経験から感じているのは、
「美容クリニックの方が絶対に子育てしやすい」とは一概にいえない
ということです。
美容クリニックには、
- 夜勤がない
- 残業が比較的少ない
- 持ち帰り仕事が少ない
- 朝が比較的ゆっくり
- 給与が高めの場合がある
といった、子育てと両立するうえでメリットに感じる部分があります。
私の場合は、2時間の時短勤務をしていても、病院でフルタイム勤務をしている友人より給与が高い時期もありました。
もちろん勤務先・経験年数・各種手当などによって給与は大きく変わるため、一概には比較できません。
給与については、私自身の実際の給与明細をもとに別の記事で詳しく比較しています。
一方で、病院で働く友人の話を聞くと、
- 時短勤務を小学校入学頃まで利用できる
- 夜勤を免除してもらえる
- 保育園が休みの日曜日は休みにしてもらえる
など、子育て中の働き方に配慮してもらえるケースもありました。
もちろん、こうした制度や勤務条件は病院によって異なります。
そのため、
「病院か美容クリニックか」だけで判断するのではなく、勤務先ごとの育児支援制度や勤務時間まで比較すること
が大切だと思います。
特に、転職するときには今の働きやすさだけではなく、
「子どもが成長して時短勤務が利用できなくなったあとも続けられるか」
という視点で勤務時間や制度を確認しておくことも大切だと感じています。
子育て中の看護師が美容クリニック転職前に確認したい7つのこと
子育てしながら長く働きたい場合、私は次の7つを転職前に確認しておくことをおすすめします。
- 時短勤務を利用できる期間
「時短勤務あり」だけではなく、何歳まで利用できるのかを確認します。 - 時短勤務終了後の勤務時間
時短勤務中だけを見るのではなく、フルタイムに戻った場合の退勤時間と保育園のお迎え時間を照らし合わせてみましょう。 - 土日祝の休み
月に何日希望休を出せるのか、土日の希望休に制限があるのかも重要です。 - GW・お盆・年末年始の勤務
家族がカレンダー通りに休む家庭では、長期休暇の取りやすさも確認しておきたいところです。 - 子どもの急な体調不良への対応
急な欠勤や早退が必要になった場合の連絡方法や、実際に子育て中のスタッフがどのように働いているのかも参考になります。 - パートなどへの働き方の変更
子どもの成長に合わせて正社員からパートへ変更できるのかも、長く働くうえでは重要です。 - 店舗異動ができるか
複数店舗を展開するクリニックの場合、引っ越しや家庭の事情に合わせて別の店舗へ異動できる場合があります。
私自身、大手クリニックで働くメリットの一つとして、引っ越しをしても転職活動をせず、近くの店舗への異動を検討できることは大きいと感じています。
美容クリニックへの転職は「数年後の働き方」まで考えて決めよう
美容クリニックは夜勤がないため、子育てと両立しやすいイメージを持たれることがあります。
実際、私も、
- 夜勤がない
- 残業が少ない
- 持ち帰り仕事がほとんどない
- 朝に余裕を持ちやすい
- 給与面にもメリットを感じられた
という点では、美容クリニックへ転職して良かったと感じています。
一方で、子どもが生まれてから、
- 土日に家族と休みが合わない
- 大型連休を取りにくい
- 子どもの体調不良で有給を使う
- 時短勤務終了後のお迎えが難しい
- 家族の協力がなければ続けにくい場合がある
という現実も見えてきました。
だからこそ、美容クリニックへの転職を考えるときは、
「夜勤がないから子育てしやすそう」
だけで決めるのではなく、
子どもが成長した後も続けられる働き方なのか
まで確認しておくことをおすすめします。
子育てと仕事のどちらを優先するかではなく、自分や家族にとって無理なく続けられる働き方を考えることが大切だと思います。
【あわせて読みたい】
▶ 美容クリニック看護師の仕事内容と1日の流れ|現役看護師が解説
▶ 美容クリニック看護師の給料・手取りはいくら?大学病院との給与比較【現役看護師が公開】